• TOP
  • 大倉順憲さんの日記


大倉順憲さんの日記

  • 2011

    12月

    04

  • 羽住英一郎監督「ワイルド7」(試写)を観て。

    少年キングに連載されていた「ワイルド7」。35、6年前だろうか。テレビドラマ(実写)で放映されていて観ていたことがあった。テーマミュージックの「ワイルド7~♪」というサビの部分だけはよく覚えている。黒の皮ジャンにバイク。バイクに乗ること自体が、ややアナーキーなイメージがあった頃だ。皮ジャンも不良と呼ばれる人達しか着られない世の中だったと思う。主演は小野進也。(最近あまり観ないけど、商売変えをされた...


  • 2011

    11月

    26

  • 成島出監督「八日目の蝉」を観て。

    秀作。小池栄子が案外良い。少し猫背にしたり、たどたどしく喋ったりするのが鼻につく場面もあったが。「悪人」もそうだが、善悪とは何か?を考えさせられた。(子どもを誘拐するなんて悪いに決まってるのだけど)成島監督の他の作品も観たくなったきた。


  • 2011

    11月

    06

  • 太田省吾原作/キム・アラ演出「砂の駅」(世田谷パブリック・シアター)

     無言劇というのを一度観てみたかった。20年ほど前に、大杉漣さんから昔の転形劇場のことを聞いてはいたけど。再演するとは思ってもみなかった。この雑多で無駄な音ばかりがありふれている今だからこそ、あえてやったのか。いやとても新鮮だった。大杉さんが途中、口笛を吹くシーンが沁みた。初老の男性と、女性がブラジャーを外して蝶の様に舞わせて遊ぶ姿には、心の中で爆笑した。セリフ(言葉)なんて要らないのだ。そこに存...


  • 2011

    11月

    02

  • ザック・ブラフ監督「終わりで始まりの4日間」(NTV)を観て。

     脚本、監督、主演をひとりでやってしまう奴は、「恥知らず」と云っていいと思っていたけど、これは出色の出来栄えだった。ザック・ブラフ、知らなかったぞ。ナタリー・ポートマンも良い。これが「ブラック・スワン」へとなっていくのか。大女優の片鱗さえ見えるぞ。これは、もういちど映画館で観てみたい。下高井戸シネマあたりでやってくんないか。


  • 2011

    10月

    31

  • A.M.D企画「ナイフとリンゴ」(シアターコレド)を観て。

     やはり70年代演劇のなごりが身に沁みているのだろうか。エンディングで、何かドカン!とやって欲しい。それがカタストロフィに行ってもいい。そしたらカーテンコールで救ってくれればいいのだ。この作品も、タイトルどおりに「ナイフ」のドカン!と「リンゴ」の救いはあったのだけど。・・・いっそのこと、アイドル役の女の子を殺して欲しかった。アイドルという虚像の世界と青森のリンゴ園という大地に根をはり実存する世界と...

    EgofiLter公演 「IN/GO」(シアター711)を観て。

     今から確か30年前、状況劇場の舞台を初めて観た。確か、大阪のどこかの神社の境内に建てられた赤テントだった。演目は「腰巻お仙」だったか。唐十郎、李礼仙健在。根津甚八もいたっけ?後から聞いたら、佐野史郎さんもチョイ役で出ていたとか。毒々しい照明と、何をしゃべっているかほとんどわからない観念的なセリフの数々、舞台真下に広がる池、お仙が木馬にまたがって漆黒の森の中に飛び立つ衝撃のラスト。今でも目に浮かん...

    演劇ユニット 鳥端会議「五色の刻印」(アートシアターかもめ座)を観て。

    知り合いの女性脚本家が執筆した女性の二人芝居。メクラの絵画モデルと画家マネージャーによる、オンナの嫉妬と情念が浮かび上がったお話。舞台奥にセットされた数百冊の本が並ぶ本棚が印象的。(後で聞いたら、もともと劇場にあったものだそうだけど)ん~。わからん。

    大杉隼平と子ども達の写真展「my dear smile-笑顔のつづき-」を観て。

     被災地の子ども達を追った写真展。被写体との親近感が、写真を通してよく分かった。子どもの笑顔が問答無用で美しい。昨今の放射能問題に関して、大人たちは嘘ばかりつき、嘘を嘘で塗り固め、もうどうしようもないところまできていると思う今、この子ども達の行く末だけが心配だ。僕には子どもがいないので、「どうにかなるや」と呑気なことを考えているけど、この笑顔の写真を見ていると、何かしなければ、何か考え直さなければ...

    チャン・イーモウ監督「サンザシの樹の下で」(試写)を観て。

     スバラシイ純愛ストーリーだった。物語の背景となる、中国文化大革命の事は、あまり詳しく知らないけど。その当時の、女子高生と青年のラブストーリーだ。最後には、青年が白血病で死んでしまうという、悲恋の物語。はっきりいって、ちょいとクサイぐらいの話。  女子高生役のチャウ・ドンユイの表情、仕草、手足の動き・・・絶賛!こんな「歩く純愛」みたいなコをよく見つけてきたものだ。初めての映画出演で、こんな演技が...


  • 2011

    10月

    26

  • 大浦信行監督『天皇ごっこ 見沢知廉・たった一人の革命』クロスレビュー

    10年程前だろうか、歌舞伎町のとあるBARに通っていた頃、官能女流小説家のIさんとよく杯を重ねた。Iさんが書かれる艶のある文章のように、ご本人も色香を漂わせる方だった。あるとき「見沢知廉さんと、こんど呑むのよ」と聴いたのが最後、その店は突然閉めてしまい、Iさんともそれからお会いしてない。もちろん見沢知廉とのお話もそれまでだ。「右か左かわからん作家と、よく呑むなあ。しかもム所から出てきたばっかりだろ...


  • 2011

    10月

    16

  • 神代辰巳監督「アフリカの光」(FC2)を観て。

    アフリカへの密入国を夢見るショーケンと田中邦衛が、北海道の漁師町で船を待ちながら地元の人たちと共存するお話。この頃のショーケンは共演者から「天才」と言われたらしい。「天才」って、天から授かった才能なのか。確かにこの作品が公開された75年には、ドラマ「前略おふくろ様」74年には「傷だらけの天使」、77年には「祭ばやしが聞こえる」と立て続けに名作が生まれている。出来れば現場で見たかった。ショーケンを。...


  • 2011

    10月

    09

  • 空中スケッチ公演「イマジン~20kmZONE」(てあとるらぽう)を観て。

     震災直後の福島県いわき市。頑なに退避せず、自宅に残った造園業の男の「死と再生」の話。3.11の震災についての舞台を観るのは、これで2回目だ。どちらとも、この大事件について、表現者として何か伝えなくてはならない衝動にかられた(ような)作品だった。「伝えなくてはならない」「伝えたい」ということと、観客が「伝えて欲しい」ことは、また別ではないだろうか。20年ほど前、先輩のNさんが芝居を作るのを手伝って...



大倉順憲

ゲストブロガー

大倉順憲


月別日記