大倉順憲さんの日記
-
2012
6月
20
-
中平康監督「牛乳屋フランキー」(VHS)を観て。
フランキー堺主演。1956年の作品。翌年にあの「幕末太陽傳」翌々年に「私は貝になりたい」に主演している。まさに全盛期だ。「幕末」で“三枚起請”のお客役で出ていた市村俊幸が、小説を書く大学生役「金太郎」。石原慎太郎のパロディか。他にも「オダノイサム」→小野田勇、助監督松原善吉(宍戸錠)→松山善吉、頓活映画→日活映画、などなど各所に小ネタがちりばめられている。フランキーも階段落ちを自分でやったりしてエ...
-
2012
6月
19
-
岩井秀人脚本「生むと生まれるそれからのこと」(NHK)を観て。
劇団ハイバイの岩井秀人氏が、向田邦子賞を受賞したドラマ。というので真夜中(2時20分から)だけど、頑張って観た。主演である、ひきこもり気味のフィギュア作家役柄本佑、神経症気味のスチールカメラマン役関めぐみ、抜群に良い。NHKにしては珍しくココロが入り込んだドラマだった。冒頭の演劇的なシーンの数々。他の出演者も今の演劇シーンで活躍している人達ばかり。キャスティングに、かなり好感が持てた。風間杜夫さん...
-
2012
6月
18
-
監督 久松静児「神阪四郎の犯罪」(DVD)を観て。
以前から名作の誉れが高いと聞いていたので探したら、渋谷のツタヤにあった。えらいぞツタヤ。 森繁久彌・・・あの「夫婦善哉」と同じ時期に、この作品を撮っていたのか!完璧。天才。 おまけに、滝沢修とガップリ四つに組んでも引けをとらない。いや滝沢修の方がちょいとオーバーアクトだ。狡猾で女たらしでエセインテリの役をやらせたら、本当絶品だ。 新珠三千代・・・貞淑な妻。でも何か嘘をついているよ...
-
2012
6月
17
-
小櫻京子劇団 第41回公演「ふるさとまとめて はないちもんめ」(文京シビックホール 小ホール)を観て。
41回かあ。小櫻座長、御年76歳。ちびまるこちゃんのような髪型と衣裳で出てくる。これはスゴイ。何も誰にも文句を言わせない説得力と迫力。継続は宝だ。おまけに実の娘と孫と共演。まいった!何もいえません! ただ、喜劇の力を確実に上げている、めだちけん一さん、大上こうじさん、井手亮王さんの出番が少ないのが残念だった。ポイントで出てくる一谷伸江のオネエサンが、オイシイところをさらっていった感がある。い...
監督:世志男・渡辺世紀・荒木憲司 「世界で一番素敵なキス1・2」(中野ZERO視聴覚ホール)を観て。
「Kiss」をメインテーマにした短編作品集。 「Kiss Crush」 監督: 世志男 「冷たい熱帯魚」で各賞を総ナメする前の、神楽坂恵。園子温作品とは真逆の、朴訥な演技とナレーションが良い。 「 はじまりのおわり」 監督:渡邊世紀 主演の太田千晶はグラビアモデルで、演技はほとんど初めてらしい。そのウブさに1票。彼氏役の俳優のペースにのせられてか、少し演技過剰なところが無けれ...
-
2012
6月
15
-
メメントC 第五回公演 「劇が孵化する夜に」(pit北/区域)を観て。
作・演出:金塚悦子「ランチ」 作:嶽本あゆ美 演出:田中史子「スリー・ピース」 何だか最近、「朗読劇がハヤリ」なんて言葉を下北沢の酒場で耳にしたけれど、演劇で「ハヤリ」なんてあるのか。70年代のアイドル達は“将来の夢”と聞かれたら、ほとんどのモノが「ミュージカルです」って答えていたと覚えている。「テント芝居の劇団に入りたい」とか「朗読劇です」とか答えるアイドルがいたら面白かったのに。そうい...
-
2012
6月
14
-
Sweat&Tears-東京キッドブラザース 44th-「あなたからの贈り物…」(赤坂RED THEATER)を観て。
確か今から31年前の冬。大阪府八尾市の百貨店の中にあったホールで、東京キッドブラザース「朝日のあたる家」というミュージカルを観た。ひとりで観た。たぶん誰も誘う友人がいなかったんだと覚えている。この観劇が、上京してミスタースリムに入るキッカケになった。当時は、柴田恭兵さんが絶大なる人気で、テレビの刑事ドラマなんかでバリバリ活躍されてた頃だ。「俺もスターになるぞ」と、憧れとはち切れんばかりの夢を抱い...
-
2012
6月
13
-
若手落語家まつり「明日に向かって!!」~爆発!!前座四人の会~6月12日(新宿道楽亭)
春風亭一力「寿限無子ほめ」 入船亭辰じん「野ざらし」 林家けい木「悋気のスマホ」 春風亭朝呂久「夏泥」
-
2012
6月
07
-
ウディ・アレン監督「ミッドナイト・イン・パリ」(新宿ピカデリー)を観て。
ウディ・アレンは、シャレの効いた夢のような夢を描くと、必ず佳作になる。「カイロの紫のバラ」「カメレオンマン」などなど。「おいしい生活」なんかも好きだなあ。でも、ご本人はあまり出演しない方が良いんじゃないか。脚本、監督、出演で成功(成立?)したのは、チャップリンとオーソン・ウェルズだけだ。北野武だって、きっと出ない方が良いぞ。誰かまわりにいる人、言ってやれ。言えないのか。殿にご忠臣は出来ないのか。ま...
-
2012
6月
05
-
朗読劇「冬眠まんざい」五大路子一人芝居「ある市井の徒/長谷川伸の世界」(下北沢劇小劇場)を観て。
「ある市井の徒」 「瞼の母」 五大さんが演じた番場の忠太郎の映像を下手の襖に映し出し、上手でおはまを実演。 「一本刀土俵入り」 生前の島田正吾が演じた力士の声と共演。やはり、一人芝居には工夫が必要ですね。 「冬眠まんざい」 不条理なストーリーだけど、坂本さんの肉体と精神の存在感に圧倒される。 俳優は年輪を重ねると、何もしなくても良いのか?そんなわけはないだろうけど...
-
2012
5月
30
-
第11回 下北沢りゅう寄席 5月27日(日)
林家ぼたん「一目上がり」 「締め込み」 「佐々木政談」
Stir Splended Show Time~今宵あなたと~山田ヒトミLIVE(奥沢Piccolo Stanza )を観て。
5月26日(土)30年来の旧友のライブ。若い頃は演劇活動をしていたが、今はダンスと歌をレッスンし続けている彼女。店内は15.6人だろうか。満席というか、満タン。僕の席からは柱で死角になっていて、ステージ(というか店の隅)が見えない。OPの挨拶からフレンドリーにお客に話し掛けている。そりゃ、客の9分9厘、いや10割は彼女の顔見知りだからだ。楽器はエレピがひとり。以上。ハッキリ言って、全曲♭している。...
-
2012
5月
12
-
告井延隆アコースティック・ソロ・ライブ Vol.9(武蔵小山 Live Cafe again)
5月9日。19時半スタートのはずが、15分押してもまだ始まらない。40人ぐらいだろうか。満員の客のオーダー等を、店主がさばききれてないようだ。こういうのって、段取りが悪いだけなのだから、あまりねえ…と思っていたら、告井さんが、いきなり会場後ろのトイレから出てきた。センチメンタル・シティ・ロマンスのギタリスト。黒いTシャツにジーパン。トイレから登場してきたミュージシャンって、他にいたか?[SGT.ペ...
-
2012
5月
08
-
アクターズスタジオ・インタビュー「ロバート・デ・ニーロ」(DVD)を観て。
スタジオ副学長であり、俳優、講師も務めたMCのジェームズ・リプトンのテンポ良い司会っぷりが良い。編集もしてあるのだろうが、ゲストの呼吸に合わせた間髪入れずに出すクエッション。これも演技法を取得した上の技なのだろう。デニーロも「それはあなたが良く知ってるではないか」と苦笑いで答えるのが、二人の気持ちの良い距離感と関係性を分からせる。こんな授業がある演技学校、世界でも他に無いだろう。トーク番組の構成に...
-
2012
5月
07
-
ミシェル・アザナヴィシウス監督「アーティスト」(新宿ピカデリー)を観て。
主演ジャン・デュジャルダン、ベレニス・ベジョ。噂のアカデミー賞5部門を撮った映画。監督も主演も、今まで知らなかった。簡単、簡潔で、予想通りのストーリー展開が良い。ジョン・グッドマン、そしてあのマルコム・マクダウェルが出ていたのは嬉しかった。あの「時計仕掛けのオレンジ」のリーダー役のだ。ずいぶん老けたものだけど、いぶし銀の味わいがある。映っているだけで良い。モノクロ、サイレントとは考えたものだ。CG...
-
2012
5月
06
-
ニコラス・ウィンディング・レフン監督「ドライブ」(新宿バルト9)を観て。
やられた。ただのアクション映画かと思ってみたら、究極の中の究極恋愛映画だった。主演のライアン・ゴズリングという俳優も知らなかったけど。爪楊枝をくわえてのポーカーフェイスが良い。でも、女の為に死ねるのか?男って。
-
2012
5月
03
-
平野勝之監督「監督失格」(DVD)を観て。
昨年話題になったにもかかわらず、見落としてしまった映画。 前半、AV女優と監督の、ただの不倫旅行ドキュメントかと拍子抜けしていたのだが、これは死と対峙するVTRまでの前振りだったのか。確かにキツイ。キツ過ぎる。それを自転車で走ることによって越えようとする平野監督。何故、日本映画界は彼のような求道者に作品を撮らせないのだ。つまらん芸人に撮らせるよりさ。
-
2012
5月
01
-
立川志らく一門会~二つ目昇進記念落語会~(渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール)を観て。
「三人旅」立川らく兵 「青菜」立川志獅丸 「千早振る」立川志庵 ゲスト・コーナー 森口博子 中入り 「長短」立川志らく ※「18分しか時間をもらってないんです」と言ってやった志らくさんの「長短」。ウマイ! 森口さん、この音響設備の中で・・・エライ!間奏を志らくさんのブルースハープ、ほぼアカペラで唄った「テネシーワルツ」いいぞ!
茂山千五郎家 動画撮り放題狂言会「お豆腐の和らい」(紀伊國屋ホール)を観て。
通訳:茂山逸平 ◇腰折 ◇無布施経 ■ダイジェスト狂言 ◇墨塗 ◇呼声 ◇文山立 ◇佐渡狐 何でも簡単に観られる時代になったからこそ、伝統芸能の狂言でさえ布教活動に勤しまなければならないのだろう。YOUTUBEで同時配信もやってたようだ。 狂言の入門にはちょうど良いカンジ。紀伊國屋で2000円というチケット値段にも、制作側の思いと苦労が偲ばれる。(...
-
2012
4月
23
-
第48回Emuson'sライブ(下北沢Emu3cスタジオ)を観て。
世界少年 門出ピーチクパーチク 助六シャルロット ハットリ ダンゴムシ バロンドール スコッチ えいしん マッハスピード豪速球 クサカベシン