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大倉順憲さんの日記

  • 2013

    9月

    26

  • 中野裕之監督 「SFサムライフィクション」(VHS)を観て。

     あれ。こんな話だっけ?20数年前にも観てるはずなんだが、さっぱり忘れてた。風間さん、吹越、布袋の3人。キャラクターがハッキリしていて、オモシロいじゃないか。前回観たときは、とても感覚的な映画の印象が強かったのだけど。ミュージシャンが多いので、皆サラリと演じているのが良い。そうやって観ると、夏木マリさんが少し浮いているな(ミュージシャンなんだけど)。「TAJOMARU」もこんなカンジで撮って欲しか...


  • 2013

    9月

    23

  • 鈴木清順監督 「ツィゴイネルワイゼン」(VHS)を観て。

     30年ぶりに観る。地元の神社のお祭りの喧騒が聞こえる中、独り部屋に閉じこもって観る。映像美と大谷直子さんの妖艶な魔力に引き込まれて、外の神輿の騒ぎが現実なのか夢なのか、本当に分からなくなってきた。ちょいと煮詰まってエッジ・モードに入ってるのか、俺。「骨のカタチが好きなんです」という台詞が、今は凄く心に沁みてくる。ご婦人のカラダ、特に腕、肩甲骨、腰骨を確認するのがダイスキなのだ。ずっと。そうか…


  • 2013

    9月

    22

  • 瀬々敬久監督 「アントキノイノチ」(DVD)を観て。

    う~ん、前作の気合いの入った「ヘブンズ・ストーリー」から比べると、主演の二人の透明感が足りなく感じる。原作があるから役柄設定がそのままだったのだろうけど、あまりにも…の展開が胸に響いてこなかった。脇に出てくる、染谷将太や江口のりこ、渡辺真紀子に目が移ってしまった。二人とも、そこまで追い詰められているように見えなかったのが難点か。


  • 2013

    9月

    19

  • 斉藤水丸監督 「母娘監禁・牝」(新橋ロマン劇場)を観て。

     これ観たかったんだ。噂に聞いていたから。荒井さんの脚本だったのか。「生と性」。セックスをアイデンティティにして生きていく男と女。加藤善博さん、フランス映画の伊達男のように、小首をちょっと傾け揺らすキザな佇まいがサマになる。良い俳優さんだったのになあ。前川麻子、メチャメチャカワイイじゃないか。小ぶりのオッパイとケツが、堕ちていくオンナの様式として正しい。青春映画だ。同じく荒井さんの「赤い髪の女」を...

    山内大輔監督 「スナック桃子 同衾の宿」(新橋ロマン劇場)を観て。

     ピンクを劇場で観るなんて久しぶりだ。ガード下で山手線の音が劇場に響くのも、何だか懐かしい。冒頭シーンの「スナック桃子」なんだゴールデン街じゃないか。主演女優の山吹瞳。サラッとこなしているのが良い。絡みも上手。ただ、腹を刺された夜に、あんな激しいセックスが出来るのか?(それだけ愛欲が勝ったということなのだろうけど)。トイレで殺虫剤を使った自殺行為は秀逸ネタ。ラスト近くの父娘レイプシーンも、緑の平原...


  • 2013

    9月

    17

  • ナ・ホンジン監督 「チェイサー」(DVD)を観て。

     何で、ヒロインを最後に助けてやらなかったんだようーっ!それだけが悔いに残る。被害者の子供が入院するベッドの脇で、子供の手を取ってやるのが「救い」なのか。出てくる女性は、ことごとくサディスティックに落とされていく。女刑事さえもだ(殺されてないだけに、十字架を背負わされてしまうけど)。あと、犯人がインポだという説明は要らないんじゃないか。そんなの分かってるから、説明しない方が不気味に感じると思うのだ...


  • 2013

    9月

    16

  • ナ・ホンジン監督 「哀しき獣」(DVD)を観て。

    「居場所」があるってとても大事なことだと、最近特に思う。アパート、イキツケの呑み屋、仕事場、ご婦人の部屋、腹の上…どこでもいいからひと時でも安らげる場所が欲しいから、人間って生きてるんじゃないだろうか。だからいまだに俺はウロウロ彷徨っているのではなかろうか。この主人公のように命がけで求めてるのに手に入らないというのは、誠に哀しい話だ。 それにしても韓国映画って、これでもか、これでもかと、何でも畳...

    岡本喜八監督 「ブルークリスマス」(DVD-R)を観て。

    空飛ぶ円盤は、まだ観たことが無い。出来れば観たい。遭遇したい。そして、円盤の中に連れてってもらいたい。何かが変わるかも知れないからだ。吉と出るか凶と出るかわからないけど。以前から漠然とそんな他力本願な事で、我が人生の方向転換を願っている。あ、そんな映画か、これは凶と出たけど。政府が何故青い血の人達を虐殺する背景が書かれていないのが、不気味。倉本さんもこんなホン書いてたんだ。


  • 2013

    9月

    13

  • 青山真治監督 「共喰い」(渋谷シネパレス)を観て。

    まず、絶賛。青山監督作品の中で一番なんじゃないか。(ま、全部は観てないけど) 少なくとも「北九州三部作」は俺の中では越えた。 「割れ目やったらなんでもええ」とうそぶき、オンナの横っ面を叩き首を絞めながらセックスする光石研。ああ、ダメだ。俺、似ている。同感してしまっている。  汚いモノ生きてるモノ死んでるモノ、何でも呑み込んでしまう川。そうだ、血だ。川に流れるのは血なんだ。この映画を観...


  • 2013

    9月

    12

  • 小林政広監督 「日本の悲劇」(渋谷ユーロスペース)を観て。

    エライもんを観てしまった。観終わってから、ご婦人と楽しくイッパイやる予定だったのが、ドヨンとした重~い気持ちになってしまった(結局は楽しくやったのだが)。「リストラ」「神経症」「離婚」「母の長患い」「就職難」「父の癌」「尊厳死」…まさに日本の悲劇総ざらえではないか。どれも身近に思い当たる節があるモノばかり。おまけに最後に救いが無い。前作の「春との旅」には救いがあったのに。いや、このラストシーンは救...


  • 2013

    9月

    09

  • ウイリアム・ワイラー監督 「コレクター」(DVD)を観て。

     これ、何回観たことだろう。20年以上前か。舞台化しようと夢想してたのは。なのに、テレンス・スタンプの職業が郵便配達人だと思い込んでいた。銀行員だったんだ。(先日もコレクターズの加藤さんに指摘されたのだけど)かなり真剣に観ていたつもりなのに。いやいや、本当につもりだったんだ。サマンサ・エッガーも、もっと肉感的な女優さんだと思っていたのだが、結構スラッとタイプでした。  これを、性的異常者の物...

    「ローズマリーLIVE」(六本木ラヴィアンローズ)を観て。

    何回も観ているのだけれども。今回は夕方から若手シンガーのLIVEを観たあとだったので、ちょいと見方が、いやステージングそのものがあまりにも違ったので、覚書として残しておこう。ボーカルのシローさんが歌に掛ける本気度、勝負の度合いが身震いするほどカッコイイ。酔客が僕を含めて5人しかいないのに、プレスリーナンバーをきっちり唄いあげる。往年のピーター・フランプトンのようなヘアースタイルで、男気溢れるステー...


  • 2013

    9月

    08

  • 「No Pain No Gain Vol.20 Acoustic LIVE 」(表参道Ground)を観て。

    最近の若いシンガー達に思うこと。愚痴ること。 ◇[歌詞]  「ありがとう」「頑張って」「愛してます」「元気出して」「夢をあきらめないで」 などという言葉が多い。NHKの企画書のお題目か!また「僕と君」「私とあなた」というとても個人的で小さな範囲内でのラブソングばかり。他に言葉は無いのか。もうちょっと大きな世界観の歌を聞かせてもらいたいものだ。 ◇[スツール]  平井堅の影響なのか...


  • 2013

    9月

    01

  • 向田邦子原作 「女の人差し指」(VHS)を観て。

     こんなドラマがあったのを、見落としていたのか。「1986年制作」とある。まあ、当時在籍していた劇団にまだ勢いがあった頃だったから、毎日ブラブラしてたもんなあ。昭和15年。太平洋戦争夜明け前のこのドラマ。これからバブルに突入するという時に、よく制作されたよなあ。田中裕子、加藤治子の親子、絶賛。揺れ動く女心、表情、仕草・・・もう!2回観てしまった。四谷シモンの武骨な演技も良い。小林薫の「ゴニョゴニョ...


  • 2013

    8月

    29

  • 本木 克英監督 「犬と私の10の約束」(VHS)を観て。

     田中麗奈、カワイイから良し。ピエール瀧、ちょっぴり怪演。  犬がメインだからなあ・・・  加瀬亮がギターリサイタルを開くシーン。田中麗奈が開演前に楽屋見舞いに行くのだが、これはちょっとデリカシーが無いのでなかろうか。開演前っていうのは。友人(池脇千鶴)が勧めたからなのだろうけど。テレビサイズの映画に感じたのは否めなかった。


  • 2013

    8月

    27

  • NHKドラマ 向田邦子脚本 「続 あ・うん」(VHS)を観て。

     久々に再見。50才になった今観てみると、「こんなにも男たちは、女性に翻弄されるのだろうか」というのが率直な感想。わがままで自分勝手な男性像(フランキー堺、杉浦直樹)がメインに描かれているけれど、「芋俵」と呼ばれた女房(野村昭子)に逃げられ荒れ狂う亭主(今福将雄)が、本来の男の姿なのであろう。何故今、私がそう感じるのかと言えば、ズイブン翻弄されていないからだ。女性に!このドラマの撮影時のフランキー...


  • 2013

    8月

    23

  • 作:ヤスミナ・レザ 演出:千葉哲也 「ART」(東京グローブ座)を観て。

    上演時間は1時間45分。ちょうど良い時間だ。 序盤は役者同志のココロの会話が希薄に感じたが、中盤あたりから血が通いだした。 男友達のケンカって、こうなってしまうんだよなあ。俺は個人主義なんで、すぐ意見を外してしまいがちだけど。目に見えるモノより、目に見えないモノを信じたい。形あるモノより形のないモノが、見えるようになりたい。落ち着いた受けの演技が冴えた、萩原聖人が好演。 もうちょっと役者...



大倉順憲

ゲストブロガー

大倉順憲


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